2015年 金沢大学 化学 過去問 解説
解答方式 | 時間 | 大問数 | 難易度 |
記述 | 60分 | 4問 | 標準 |
■設問別分析
大問 | 区分 | 内容 | |
1 | 塩の分類 | 問1塩のpHからNo.4はNa2CO3と特定できる。以降は沈殿反応の結果にしたがって解答する。問2はCO2 2-の電離度が低いことから反応式を作成。OH–が出てくるように作る。問3はAgOHではないことに注意。
問4や問5は基本的な問題。Znは正四面体型の錯イオンを形成する。
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標準~やや易 |
2 | 無機物 | 問1・問2総電子数=原子番号を元に解答する。電子親和力の大きさは電気陰性度と比例関係ではないため、ハロゲンの電子親和力が大きいことに注意が必要。問3はハーバー・ボッシュ法についての問題。反応自体が発熱反応であることが問題であって、それを解決したハーバー・ボッシュはともにノーベル賞を受賞している。問4は硫酸であることを基にすれば難なく解答できる。問5や問6は頻出で典型的な問題なので、完答したい。 | 標準 |
3 | 熱化学 | 問1問2やや複雑な実験装置であるが、A、Fは断熱の役割、Bの融解量から発熱量をもとめる装置であることに気付きたい。Aは密閉されているので、液化した水が滴ることはない。また、A、Bともに十分な量の氷があると記載されているため、固体と液体の平衡状態にあると考えられる。
問3
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標準 |
4 | メタンのハロゲン置換体 | 問1メタンの光条件でのハロゲン置換の問題。ハロゲン置換体ができる際は必ずハロゲン化水素が副産物になる。(問題文でも言及がある。)これより、メタンと塩素は等molずつ反応し、同じ個数のハロゲン置換体と塩化水素になるため、反応前後で総物質量は変化しない。この規則から(2)においてもジクロロメタンの物質量とその材料となったクロロメタンの物質量が等しいことを根拠に解答するとよい。(3)では(1),(2)をもとにジクロロメタンとクロロメタンの物質量の和は生じた塩化水素の物質量に等しいことから考える。
問2は全体的に基本的な問題。(1)では幾何異性体を忘れないようにする。 問3問4についても第三級アルコールが参加されにくいことを元に解答すれば容易。問4のヨードホルム反応も頻出。 |
標準 |